摂食障害と親子関係「気持ちを言葉にすることの大切さ」

みなさまこんにちは🌸細川佳世です。

摂食障害の原因について、幼少期の親子関係が大きく影響しているということをよく耳にします。そしてそれは本当のことだと思うのです。
といっても親との仲が悪いというばかりではなく、むしろ親のことが好きで、愛されたくて、自分の気持ちを押さえ込んでしまっている子どもが多いように見受けられます。
     
   
例えば、家庭内の緊張した空気を和らげようと、親の前でおどけて見せたり、必死に明るく振舞ったり。
親に褒めてもらいたい、親を困らせてはいけない、と聞き分け良く、いい子に振る舞ったり。
そういった親子関係が多いことを、摂食障害を抱えた方に触れさせていただく中で感じております。 
   
  
そうやって幼い頃から、家庭内の空気をいち早く察知し、調整する役割を担ってきた子どもたちは、うまく家庭内の空気を調整できない葛藤を感じます。そして挫折を繰り返すことで、次第に家庭の中で「自分は無力でダメな人間なんだ」と思うようになっていきます。
    
それでも「いい子にしているから受け入れてもらえる」と思い込み、勉強や習い事など親が喜んでくれそうな分野で頑張り続け一生懸命努力し続けます。
しかしそこには「ありのままでは受け入れてもらえない」という気持ちがあるので、いくら親が喜んでくれても、褒めてくれても、本当の意味で心が満たされることはないのです。
 


   
そして、本当の自分を受け入れてもらえない苦しみに心は蝕まれていきます。
誰の前でも本当の自分をさらけ出すことは出来ず、誰も信じられず、どれだけ家族や友人がいても、内側の世界はどんどん孤独になっていきます。

「頑張っても頑張ってもうまくいかない」

「助けてもらいたい」

「でも大切にされる価値もない」

「どうすればいいのかわからない」

そんな長年の孤独に耐えられなくなった心は悲鳴をあげ、気持ちを言葉にできない代わりに、身体を犠牲にする形で現れます。それが摂食障害と言えるのです。
また、摂食障害に限らず、他の心の病の場合もありますし、様々な問題行動として現れてくることも事実としてあるのです。

 

 

私自身のことを振り返ってみましても同じく、親子関係において信頼関係がうまく築けず、それが後の摂食障害の苦しみへとつながっていきました。やはり家庭の中で「いい子にしているから受け入れてもらえる」と思っていたのです。
 
しかし私は、金光教のお取次に出会い、助かったのです。お取次の中で「気持ちを言葉にして伝えることの大切さと、それを受けとめてもらえることの安心」を知ったのです。そして、長年の孤独は癒やされ、摂食障害を克服できたのです。

 

 

どんなに親に愛情があっても、どんなに仲睦まじい家族であっても、難儀になっていく子どもは大勢いらっしゃいます。
なぜなら、家庭の中で「気持ちを言葉にして伝えることの大切さと、それを受けとめてもらえることの安心」を学べなければ、やはり難儀になっていく子どもは後を絶たないことと思います。
  
しかし、どんな親でも、どんな子どもでも、一人の人間ですので完璧ではありません。子どものすべてを分かってあげることは叶わないことであります。だからこそ私たち人間に「お取次の道」を神様がご用意してくださっているのです。
   

私がお取次をさせていただく中で何よりも大切にしていることはやはり「ありのままの気持ち」に寄り添わせていただくことであります。
そのためにも「気持ちを言葉にして伝えることの大切さと、それを受けとめてもらえることの安心」という、目に見えないところをどこまでも大切に聴かせていただきたいと切に願っております。

助かりの最初の一歩は、

お結界で、佳世先生に包み隠さず、なんでもさらけ出していくこと!

それを大切にされてみてください。

(写真は平戸教会前の海です)   

金光教平戸教会 取次師 細川佳世

                       

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